猫ちゃんは日頃から、よく吐きますよね。それは毛づくろいした時の毛が体内に蓄積されて、毛玉になったものを吐き出しています。
しかし嘔吐をする原因はさまざまで、毛玉を吐いてると思っていても違うことが多いです。体調を崩していて、病院を受診しなければいけない可能性もあるので、しっかりと愛猫の状態を確認する必要があります。
今回は、猫が急に吐いた、嘔吐した原因と対処法を紹介するので、ぜひ参考にして下さい。
どうしてねこは吐くの?
知らず知らずにストレスを感じているのかも
猫を飼っているとわかりますが、非常に繊細でデリケートな性格をしています。しかし感情を表に出さないので、変化が起きていても気づくのが難しいです。
飼い主さんが仕事を終えて帰って来ても「もう帰って来たの」という感じで、そっけない態度を取っていますが、内心はすごく喜んでいます。
お留守番をしていても平気なふりをしていますが、本当は寂しいと感じているのです。このように猫の場合は、気持ちと行動が逆なので知らないうちにストレスが溜まり、体調を崩して嘔吐に繋がることもあります。
来客が多い・人の出入りが激しいなど、家の中が騒がしい時は、猫ちゃんは過度のストレスを感じている可能性が高いです。
代謝の低下が原因?
加齢による、基礎代謝の低下も考えられます。歳を重ねるごとに、筋肉や体力が落ちてきて運動不足になりがちですよね。
代謝が下がり体温も低くなるので、内臓の働きが弱くなってしまいます。食べ物が消化できなくなり嘔吐する子が多いです。老猫の場合は、特に気をつけてあげましょう。
子猫は、消化する時間が早いので、空腹になって吐いてしまう子がいます。オモチャや異物の誤飲もあるので注意して下さい。
他にも、嘔吐をする原因は色々考えられるようです。胃や腎臓に負担がかかる時に起こる病状の可能性もあるので、なんども繰り返し吐く場合は速やかに病院を受診して下さい。
毒性の強い植物を食べてしまうこともあるので、猫は絶対に家の中・室内で飼育する方が安全です。
毛玉を吐く
猫ちゃんの舌はザラザラしていますよね。これは毛づくろいをする時にブラッシングの役割をしていて、体の汚れや必要のない毛を取り除くことができるのですが、結局は全部飲み込んでしまうのです。
体内に毛が蓄積されて、毛玉となって吐き出されますが、猫の身体には負担がかかっています。
少しでも軽減させる為に、ブラッシングをこまめにする・月一回はシャンプーをして、皮膚を清潔で健やかに保つようにして下さい。飲み込む毛の量を減らすことで、嘔吐の回数を軽減できます。
毛玉ケア用のフードを与えるようにすると排便と一緒に毛が排出されるので、猫ちゃんの身体が楽になるでしょう。
フードにも気配りを
猫ちゃんのフードも沢山種類があって迷ってしまいますが、フードを変えた途端に吐いてしまう子もいますよね。
新しい食べ物に身体が慣れていないのもありますが、何回か与えても吐く場合は体質に合わないのかもしれません。
猫は好みが激しく、すぐに飽きて食べなくなることが多いですよね。それは身体が拒否していることを伝えている可能性があるので、無理に与えるのは控えましょう。
だからといって、コロコロ変えすぎるのも禁物です。猫の食いつきや食後の状態を確認して、良いと感じたものは長く与え続けて下さい。栄養補助食用のサプリなども、混ぜてあげると良いでしょう。
フードは粒の大きさや形が異なります。食べるスピードが早い・噛まずに丸呑みする子は、早食いや丸呑みを防ぐ形のフードを選んで下さい。
口が小さい子・噛むのが大変な老猫や子猫は、小さい粒のものを与えましょう。
愛猫の好み・食後の状態・フードの形や種類に気を配ることで、嘔吐の予防に繋がります。
食欲がない時
子猫や老猫の場合は、フードをお湯でふやかして、柔らかくしたものを与えて下さい。好きな缶詰を少し混ぜたり、粉ミルクをかけてあげると食べてくれます。
フードを食べない時は、ペースト状の缶詰だけを与えてみましょう。猫ちゃん用のお粥なども売っているので、それに茹でたササミを細かくして混ぜてあげて下さい。
我が家の猫には、ペット用のスープなどを買ってきて飲ませるようにしています。
代謝アップで健康維持
猫も歳を重ねるごとに代謝が下がり、免疫力が低下するものです。内臓の働きも弱くなるので、消化不良を起こしやすくなります。
老猫は寝ている時間が増えるので、筋肉の衰えが激しいです。健康的に長生きしてもらう為に、関節に負担がかからない程度に運動をさせましょう。
無理はさせずに、一日に3回・数分ずつオモチャで遊んであげて下さい。
最近では、キャットタワー・キャットウォークなどを手作りしてあげる飼い主さんも多いですよね。そのような優しい心づかいが、愛猫の健やかな身体を維持することに繋がります。
身体を動かすことで代謝がアップするので、内臓の動きも活発になり正常に消化して排泄することができるようになるでしょう。
吐いた時にすべきこと
昨日までは元気だったのに、急に吐いて体調を崩すことがありますよね。そんな時は、焦らずに冷静に対応しましょう。
なるべく身体には触れずに、回数や継続期間を確認して、安静にさせることが必要です。
内容物を確認する
嘔吐した時は、すぐに片付けずに内容物を確認して下さい。
異物が混ざっていないか・食べ物が消化しているか・毛玉の量はどれぐらいかなど、認識することが必要です。
色にも注目する
黄色や透明な液に泡が含まれている時は、空腹の時間が長すぎることが原因になります。食事の回数を増やす・時間を空けすぎないようにしましょう。
吐いた後に、すぐごはんを与えるのは控えて下さい。また嘔吐を繰り返すだけなので、少し時間を空けて胃が落ち着いてから、少量ずつ与えるようにします。
注意した方がいい色の嘔吐物
赤みがかった茶色いものを吐いた時は、胃や他の部位で出血している可能性があるようです。便も同じ色で出るようになった時は注意して下さい。
ピンク色のものを吐いた時は、歯茎・口や喉から出血している可能性があります。
猫は、歯茎が腫れて歯周病になっている子も多いです。
上記のような色のものを吐いた時や、嘔吐を何回も繰り返し毎日続く場合は、速やかに病院を受診して検査をする必要があります。
吐くという行為は、身体の異常を知らせる行動です。大きな病気に繋がる前に飼い主さんの適切な判断と迅速な行動が求められます。
居心地の良い空間を維持する
猫にとってストレスは「一番の敵」です。
精神的なバランスを崩すことも嘔吐に繋がります。
私の飼っている猫は、病院で健康チェックをしてもらったところ「ストレスがほぼゼロです」と言われました。猫は神経が過敏なので、ストレスが溜まりやすく、ゼロに近いことはありえないようです。
先生も驚いていましたが、考えてみると私の家には来客が来ないので、人の出入りも全くありません。ちょっと寂しい感じもしますが、我が家の猫にとっては居心地の良い空間なのでしょう。
私は家に人は呼ばず、自分が友人の家に遊びに行くようにしているので、そういった配慮も愛猫の精神的な安定に繋がるようです。
まとめ
今回は、猫が急に吐いた、嘔吐した原因と対処法について紹介しました。
猫は非常に繊細で、デリケートな動物です。少しの環境の変化でも過度のストレスを感じている場合があります。安らげる場所を求めているので、居心地の良い空間を維持してあげましょう。
嘔吐した時は冷静に対処して、内容物や色をチェックして下さい。回数や継続期間を確認して、少しでも異常を感じたら病院を受診することが大切です。
日頃から愛猫の、食事の仕方・食後の状態・毛玉ケアなどに気を配ることで予防できるでしょう。