飼い主さんにとって、爪を切る時の猫ちゃんは強敵です。
逃げ回る・暴れて手がつけられない場合もあるでしょう。
そんな時、どう対処したら良いのか知りたい人の為に、解決方法や安全な爪の切り方を紹介するので参考にして下さい。
今回は猫の爪切りが大変!猫の爪切りが簡単にできる方法を解説していきます。
なぜ爪切りが必要なのか
ネコ科の動物は巻き爪になっていて、いちど皮膚に突き刺さると返しになり、皮膚の内側に刺さって抜けなくなります。
他の動物と違って特殊なので、伸びると非常に危険です。人の皮膚だけでなく、猫自身の皮膚も傷つけてしまう可能性があります。
猫は獲物を捕まえる時や、攻撃をする時に爪を出す印象が強いですが、嬉しい・楽しいという感情が豊かになる場合も爪を剥き出しにするので、日頃から短くすることが大切です。
衣服・カーテン・カーペットなどに爪が引っかかり、足を挫いてしまったり爪が折れてしまう場合があります。ひどい時は出血する可能性もあるので注意して下さい。
これらの状況を防ぐために、日頃から爪切りをする必要があるんですね。
身体や足に触れることに慣れさせる
足先は敏感なので、爪切りを嫌がる猫は多いです。日頃から、身体や足に触れて慣れさせる必要があります。
おさえるべきポイント
いつでも触れば良いわけではなく、眠たい時や身体をスリスリして甘えたいアピールをしてきた時が撫でるチャンスです。
頭からお尻にかけてが正しい向きになります。撫でまわしたり、ガチャガチャと騒がしくするのは控えて下さい。毛の流れに沿って、優しくゆっくりと撫でてあげましょう。
はじめに触るのは、眉間・顔のよこ・首まわり・頭や耳の後ろです。猫が自分で舐めることができない場所は受け入れてくれる可能性が高いので、心地よいと感じるように優しく撫でて、そこから全身に触れていきましょう。
足の指や肉球にも触れて、慣れさせることが必要です。
抱っこするのを嫌がる猫ちゃんは、おやつをあげる時に膝の上に誘導して与えるようにして下さい。膝の上に来るようになったら、優しく抱っこします。
大切なのは、嫌がるそぶりを見せたら直ちにやめる、しつこくするのは禁物です。猫の行動をよく見て時間をかけて進めていきましょう。
爪を切る際の注意すべきポイント
猫の爪の中には、神経・血管が通っています。切ると痛みを伴い出血するので、爪を切る時は血管を切らないように細心の注意をはらうことが重要です。
最初に用意すべき物は、爪切り・止血剤になります。
どちらもネットや、ペットショップなどで購入可能です。他にも、出血した時に押さえるガーゼ・タオルも準備しましょう。
爪を切る時は明るい部屋で、椅子か床に座って安定感のある場所で行って下さい。
床の場合は、正座・あぐらをかいた状態で抱っこして、自分の身体に猫を密着させて優しく抱きかかえるようにしましょう。
爪をよく見ると、真ん中にピンク色の血管があります。見えにくい時は直接電気の下に行き、しっかりと確認した上で爪切りを開始して下さい。
最初は、猫の目線から遠い後ろ足からはじめます。足を優しく持ち、指先を軽く押すと隠れている爪がニュッと出てくるので、血管を意識しながら2・3ミリずつ先の方から切り進めていきましょう。
ピンク色になっている部分より、少し前まで切ったら終了です。
万が一血を出してしまった時は、ガーゼやタオルで指先を押さえます。そして止血剤を指につけて、血が出た爪の先に乗せるように塗って下さい。徐々に固まって出血が止まるはずです。
止血剤は粉状でサラサラしているので、塗りにくい場合は少し水を加えて粘り気を出すと塗りやすくなるので試して下さい。
爪切りの目安は月1回です。子猫や老猫は二週間に1回ぐらいが望ましいのですが、その子の体質や習慣によっても爪が伸びる速さが違うので、日頃からチェックしておきましょう。
暴れる猫の対処法
暴れる猫ちゃんは、警戒心が極限に達しているので、とにかく時間をかけてゆっくり進める必要があります。
嫌がる時は、その場でやめて無理に進めようとせずに、2・3日から一週間ほどの間隔を空けて再チャレンジした方が良いでしょう。
大きめのバスタオルを用意して、猫の頭と身体をスッポリ包んで下さい。爪を切るところを見せないようにすることが重要です。
優しく抱きかかえて名前を呼んだり、声をかけながら進めていきましょう。この時に、仰向けにして切ろうとする人もいるのですが、正しい姿勢は猫のお腹が下を向いていて安定していることです。
いちどに済まそうとせずに、今日は前足だけで終わらせて、何日か経ってから後ろ足をやるなど、分けることでお互いの精神的な負担が軽減します。
一人ではなく、友人や家族の手を借りて協力体制で行うことが望ましいです。大好きなオモチャや、おやつを与えて気をまぎらわせましょう。油断をしている隙に、少しずつ切ることがポイントになります。
一人の時は、お皿におやつを入れて食べている時に切るようにして下さい。右前足が終わったらあげるなど、小分けにして与えるのも良いですよね。
爪切り後のケアも大切
大切なのは、爪切りをした後のケアです。頑張って目標を達成したことを褒めてあげましょう。オモチャで遊んであげる・いつもより豪華なおやつをあげるなど、大いにねぎらってあげて下さい。
そうすることで、爪切りに対するイメージが良くなるので次に繋げることができます。普段から猫とスキンシップを取るようにして、身体や足に触れることに慣れさせることが大切です。
信頼関係を積み上げること・根気よく続けることが重要になります。
諦めも肝心
猫の爪切りは大変です!とにかく暴れる・逃げる・飛んだり跳ねたりメチャメチャですよね。大人しく抱っこして爪を切らせてくれる子は滅多にいません。
そんな猫の飼い主さんは、やり方が解らない・できればやりたくないと思っている人も多いでしょう。
ここで無理に進めると、猫にとって肉体的・精神的な負担を与えることになり、二度と切らせてくれなくなるので注意して下さい。
飼い主さんと猫ちゃんの信頼関係が崩れてしまうので、できないと判断した時はプロの力を借りて、動物病院やペットサロンにお任せしましょう。
爪切りは使いやすいのが一番
猫の爪切りには、ハサミ・ギロチンタイプの2種類があります。ハサミ型は、文房具用と同じなので使いやすいです。指が小さい子猫に向いています。
ギロチンタイプは、刃先が輪っかになっていて、穴に爪を通してサクッと切れるので、はじめての人でも使用しやすいです。
他にも多種多様なものが揃っているのですが、最もメジャーなタイプは、この2つになります。握り心地、使いやすさで選ぶようにしましょう。
爪研ぎ
爪研ぎを設置することで、頻繁に切る必要がなくなり、お互いの負担が軽減できるはずです。
1つだけでなく、いくつか配置するのが良いでしょう。壁や柱に貼り付けるタイプもあるので、猫ちゃんの好みを尊重して設置するのが望ましいですね。
爪を研ぐと、短くなるから切らなくても良いと思う人が多いのですが、それは間違いです。爪の表面が削れるだけで先は残っています。爪研ぎは、あくまでもサポートという感じです。
まとめ
今回は、猫の爪切りが大変!猫の爪切りが簡単にできる方法を解説してきました。
爪が伸びると皮膚や肉球に刺さったり、衣服やカーペットに引っかかって怪我をする場合があります。
特に老猫や子猫は、爪研ぎも頻繁にしないので伸びるのが早いです。
こまめに状態をチェックしてあげましょう。
大切なのは、愛猫の気持ちと身体を尊重することです。極力負担をかけないように心がけて、根気よく続けることが必要になります。